「あ…これ…」

たまには休みの日に掃除をしろと、公績に怒られた興覇は、整理していた戸棚からあるものを見つけた。
自然と笑みが浮かぶ。
それを見た公績は、またサボっていると呆れていた。

「あんた…何にやけてんのさ?」

公績の呆れた声に、興覇は我に帰る。

「あ…、今のお前も好きだけどな!」

にかっと笑って言う興覇に、公績は顔を赤くする。

「バ、カ…何恥ずかしいコト言ってんだよ…」

エロ本でも見つけたのだろうか。
公績は思った。

『お前も』

この言葉が引っかかった。

(『お前も』ってことは、その本の人も同じくらい好きってことかい)

イラつきを憶えて被りを振った。
ヤキモチを妬いていることを認めたくないのだ。

苛立っているのを隠すように公績は後ろを向いた。
同時に興覇が肩に顔を乗せてくる。

「おめぇ…何怒ってんだ?」

察しがいい。
こういうときだけは…。

「別に、怒ってないっつの」
「嘘付け。いつもよか2割増にツンケンしてるぜ」

そういうと興覇は紙を一枚、公績の前に出した。
写真だった。

「…っ!?これ…」
「ど〜だぁ?可愛いだろ〜?こぉせきちゃ〜んv」

それは、公績が子供の頃の写真だった。


「なんでお前が持ってんだよ!!?」
「んー?ひーみつ!」
「それは…俺がお前に会う前のだろが!!」
「とある筋からの流れモノ」

さっき興覇が言ってた言葉の意味をようやく理解した。


『今のお前も好きだけどな!』


「俺がおめぇ以外を好きになると思ってんのか?信用ねぇなぁ〜」
「別に!どっちでもいいけど!!」
「しっかりヤキモチは妬いてくれるくせにな!」
「いっぺん死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」


例の写真は興覇によって再びどこかに隠されたとさ。

ちゃんちゃん。









興覇所持の公績幼少時代写真(笑)
むしろこれが描きたかっただけ(殴)





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